2025年10月29日(水)13時00分〜17時00分、白金キャンパスのアートホールで、第41回法律討論会が開催されました。今年度のテーマは、『子どものSNS利用に対する規制について、法的観点から考える』です。法学部の法律学科・消費情報環境法学科・政治学科・グローバル法学科から4チームが参加しました。

近藤学部長による激励のご挨拶の後、各チームがそれぞれの法的主張を発表する【第一弁論】がスタートしました。憲法12条、13条、21条、25条、26条、子どもの権利条約、青少年インターネット環境整備法等に照らし、工夫を凝らした弁論が展開されました。

各チームの弁論後には、審査員の先生方(あいうえお順で、赤渕芳宏先生・植田逹先生・久保浩樹先生・佐々木雄一先生・三浦基生先生)から質問がなされ、各チームの議論が明確になるとともにさらに深まりました。

その後、各チームが、他チームの発表について優れていると思った点と、異論・反論とその改善提案を述べる、【第二弁論】が行われました。またその後、他チームの【第二弁論】に対する応答である【第三弁論】が行われました。各弁論とも充実した活発な議論がされていました。全弁論の終了後には、審査員の先生方から今回の討論会を審査しての貴重なコメントをいただきました。


審査の結果、優勝(第一席)は今尾ゼミのチームギャルのみなさん(篠塚丈さん・出川ゆずさん・中尾心海さん)、第二席は黒田ゼミのチームSUNNYのみなさん(樋口あさひさん・澤内美那さん・佐藤優希さん)、第三席は今尾ゼミのチーム浅井のみなさん(小野隼司さん・石井美羽さん・木村真也さん)となりました。
入賞チームのみなさん、おめでとうございます!



入賞チームには表彰状の授与等がされ、入賞の賞品が配られたほか、惜しくも入賞とならなかった1チームには参加賞と波多江からのおやつが配られました。また、近藤学部長から、参加者全員に特別のプレゼントがありました。全員で記念撮影をして閉会となり、最後にアートホールの片付けを皆で協力して行いました。参加のみなさん、お疲れ様でした!

なお、本年のテーマの出題趣旨(植田先生ご作成)は別紙のとおりです。
(文責 法律討論会委員会:波多江久美子)
別紙
【出題趣旨】
近年、SNSが普及しており、友人など他者とのコミュニケーションツールの一つとしてそれが生活の一部になっている人も少なくないと思われる。しかし、その一方で、SNS上には、誹謗中傷や、いわゆる闇バイト募集などの犯罪行為への勧誘、性的広告・性的搾取など、とりわけ青少年にとって有害な情報も存在している。諸外国では、このような表現に接触することが青少年のメンタルヘルスや健全な発育に悪影響を及ぼすという認識の下に、一定年齢以下の子どものSNS利用を規制する動きが見られる。例えば、オーストラリアでは、SNSを運営する事業者に対し、一定年齢以下の者がアカウントを作成・保有することを防止するために合理的な措置を講じることを義務づけ、これに違反した場合、事業者に罰金を科す法律が可決されている。
今回の問いでは、諸外国における子どもSNS利用への規制の動向を踏まえ、そのような規制を日本でも行うべきか、行うとすればどのような規制が政策として望ましいか、行うとなればどのような法的な問題、特に憲法上の問題が生じるかなど、様々な角度から考察してもらうことを期待するものである。
SNS利用の規制は、規制による影響を受ける者、今回の問いでいえば「子ども」の知る権利を制約する。「知る権利」は憲法上どのように保障されているのか、「知る権利」の制約が憲法上許されるのか、「子ども」や青少年の憲法上の権利の制限に当たってはどのようなことを考慮しなければならないのか、規制を実施するべきであると考えた場合、その規制目的は何か、規制目的との関係でどのような規制が適切なのか、例えば、外国の例のように、年齢によって一律に規制の対象とすることが健全な発育などに資するのか、など、様々なことを考えてもらいたい。