私は、留学中の週末や休日を利用して、ヨーロッパやアフリカなど合計30ヵ国を旅しました。日本からだと費用が高くなかなか計画が難しいのですが、イギリスからLCCの航空券を利用すれば、たった3,000円から移動が可能でした。メジャーな国からマイナーな国まで、イギリスに滞在していることを活かしてたくさん旅することができました。
※一番お世話になった格安航空会社RYANAIR
この旅の中では、楽しい事やトラブルがありました。しかし、それらをすべて書くときりがないので、ここではたくさんの国を旅したからこそ見えてきた「日本」について書きます。私が個人的に感じた日本の良いところと悪いところを2つずつ挙げていきたいと思います。旅行中に撮影した絶景の写真も中に挟みながら紹介していきます。
※リーズから電車で30分のヨークという街
一つ目の良いところは、あらゆる面での品質が総じて高水準だということです。特筆すべきは、日本のサービス業界における細やかな心配りと高度な接客スキルです。また、町並みは整然として清潔で、ゴミ一つない歩道や定刻通りに運行される公共交通機関など、社会インフラの整備も行き届いています。さらに、近代的な都市と豊かな自然が見事に調和しており、高層ビル群のすぐ近くに緑豊かな公園や神社仏閣、時には教会なども共存している景観は、日本ならではの特徴といえます。これらの要素を総合的にみて、日本ほど全体的な質が高い国は他になかったと実感しています。私たち日本人は、この優れた社会システムを誇りに思うべきだと感じます。
※フィンランド
一方、課題点として挙げられるのは、日本社会全体が内向的すぎることです。国際化が進む現代において、この内向き志向は、グローバルな視点での成長や異文化との交流を妨げる要因となっています。海外との交流や新しい考え方を取り入れることに対して、時として消極的な態度が見られることは残念です。例えばパスポート所有率をとっても、20%にも満たない状況です。
また、本音と建前を使い分ける文化が根付いていることも課題の一つです。この文化は、人間関係における調和を保つ上で一定の役割を果たしていますが、時として率直なコミュニケーションを阻害し、真の相互理解や問題解決を難しくしています。特に国際的な場面では、この文化の違いが誤解を招くことがあります。
※ドイツ
最後に、二つ目の良いところは、私たちにとってかけがえのない故郷があることです。家族が育ててくれた環境、同じ時間や場所を共有してきた友達、そしてここで築いてきた数々の思い出があります。これからは、この日本と、この国に生きる人々のために何ができるかを考え、行動できる人になっていきたいと思います。
※オーストリア
大学生の留学経験者の割合はたった3%です。グローバル法学科に入ることで、その3%に入る未来がほぼ確定します。グローバル法学科への進学や受験を検討されている方は、この貴重な留学機会を逃さないでください。
留学を予定している方は、しっかりとお金と英語と心の準備をして、素晴らしい時間を楽しみにしていてください。
P.S
おまけとして、留学中に様々な場面で意識的に思い出し、肝に銘じていた二人の先輩の言葉をご紹介します。
一つ目は、「「そのうち」なんて当てにならないな。今が「その時」さ。」。これは、私が尊敬してやまない旅人の先輩スナフキンの言葉です。人生は短く、そのうちやれるか未来のことなど全く予想もつかない。だから、絶対にしたいと思った時にすぐその場で動くことが大切だ。この言葉は、いつも自分の背中を押してくれました。
二つ目は、「栄枯盛衰は、人生の常である。順境はいつまでも続くものではなく、逆境も心の持ちよう一つで、これを転じて順境たらしめることもできる。境遇の順境は、心構え一つでどうにでも変化するものである。」。これは明治学院大学の先輩でダルマ宰相と呼ばれた第20代内閣総理大臣高橋是清の言葉です。人生は長く逆境が訪れても、心の持ちよう次第でポジティブに捉えることも可能だし、ポジティブに転じることもまた可能だ。この言葉は、いつも背中をさすってくれました。
これら2つの言葉を心に刻むことをおすすめします。(M・T)